ベトナムの中長期経済展望
既にお伝えしましたように、 18日、格付け機関「ムーディーズ・インベスター・サービス」はベトナムの格付を発表し、その中で、ベトナムの国家信用格付けを「Ba3」に据え置く一方、格付けの見通しを「積極的」に引き上げました。
ムーディーズによりますと、効果的なパンデミック予防対策はベトナムの経済回復や、貿易活動の促進に貢献しています。また、ベトナムの中期的な経済展望は明るいとしています。そして、「ベトナムは、新型コロナウイルス感染症収束後の世界の生産・貿易・投資・消費傾向の移転から利益を受ける見通しである」と分析しています。
ムーディーズの評定に関し、エコノミストや、実業家らは、「これはベトナム経済の中長期的な展望を示している」と分析しています。投資分野に携わる企業「フィンプロス」社のド・タイ・フン社長は次のように述べています。
「世界は強い変動を経ってきましたが、ベトナム経済におけるキャッシュフローは良好に回っています。特に、各銀行は金融安全性に関する指標を確保しています。これらは、ムーディーズがベトナムの格付けを引き上げることの基礎となっています。」
一方、エコノミストのグエン・チ・ヒェウ氏は、「新型コロナウイルス感染症が複雑に推移している中で、ムーディーズがベトナムの格付けを引き上げることは積極的な兆しである」とし、次のように語りました。
「ベトナム経済は他の国々よりも迅速に回復する見通しですが、こうした中、ムーディーズがベトナムの格付けを引き上げることは当たり前ですね。しかし、ベトナムの格付けはまだ低い水準にあります。今後も、さらに発展するために努力していく必要があります。ベトナム政府は経済の成長維持に成功していますが、国民の生活の質的向上は大きな問題として浮上しています。」
エコノミストや、実業家らは、「パンデミック予防対策活動の成功などにより、ベトナムは中長期的な目標を達成可能である」と楽観視しています。