ベトナムの成長 :中長期的には発展する見込み
ADB=アジア開発銀行が22日に公表した報告書「アジア経済見通し(ADO)」によりますと、4月末に発生した新型コロナウイルス感染症の第4波は、経営活動や労働市場などに被害をもたらしたため、2021年後半の経済は減速する可能性があります。そこで、2021年の経済成長率を3.8%に下方修正しました。
この報告によりますと、ベトナム経済は、第4波の影響を受けたものの、中長期的には発展する見込みです。中長期的な経済発展は、国内消費の回復、公共投資の強化、各国との自由貿易協定のメリットを活用する輸出活動の拡大などによるものです。そして、ベトナム企業は行政手続きによる障壁の撤廃により、活動を拡大し、経済成長を支えるであろうとしています。
2021年は、ベトナムにとって試練の年です。経済成長は、2021年前半に貿易活動が拡大されたため、改善されました。しかし、4月末に発生した新型コロナウイルス感染症の第4波は、経営活動や労働市場などに被害をもたらしたため、2021年後半の経済は減速する可能性があります。そこで、2021年のGDP成長率予測を3.8%下方修正しました。2022年通年のGDP成長率は6.5%に改善すると予測されています。」
アンドリュー・ジェフリーズ所長はさらに、「中長期的に見て引き続きベトナム経済を楽観視している」と明らかにしました。
なおアジア地域の経済見通しについて、ADBは、アジア地域における発展途上国のGDP成長率が7.1%に達すると予測しました。