ベトナム鉱産総公社、コロナ契機に従業員の健康対策など強化 労働組合も協力
今年年初からベトナムに大きな打撃を与えている新型コロナウイルスの感染拡大とその影響は、国内最大規模の銅鉱山をもつベトナム鉱産総公社(VIMICO)ラオカイ銅精錬所で働く職員たちにも影響を与えた。だが、同社は新型コロナの流行を契機に、労働組合と協力して、生産の維持と職員の健康を両立させるため試行錯誤している。
鉱産総公社労働組合の報告によると、同社と正式な労働契約を締結している職員は現在、1000人。その約20.15%は女性だという。今年1~10月の職員の平均月収は、1人1200万ドンだった。
同社と労働組合は、193人が快適に暮らせる寮をもっている。入居料は無料で、これは仕事の安定性の維持という目的に加え、有毒性の高い鉱物を扱う職員に対する支援の意味もある。
このような現実的で効果のある支援策は、労働者らの労働意欲の維持に貢献している。この結果、同社は、今年1~10月、生産量などさまざまな目標数値を達成し、製品の高い品質も維持することができたという。
新型コロナウイルスの感染拡大予防と生産の維持を両立させるため、同社と労働組合は、社内での効果的な感染予防対策を実施している。
同社の対応は、保健省の指示に厳格に従い、迅速に感染予防や対応にあたるというもので、感染が検出された場合の隔離準備なども行っている。同時に、ラオカイ省疾病予防管理センターと調整し、ウイルス検査のサンプル採取の手順などについて研修を行い、感染拡大に対処するための専門的な予行演習も実施した。
感染が急拡大していた時期には、全従業員だけでなく、来社する顧客や関係者らにも検温への協力を求め、熱がある人は建物に入れないよう徹底した。さらに、来社した人全員にも、健康状態の報告提出を義務付けた。また、週2回のペースで、従業員らの作業スペースや社員食堂、利用する車両やトイレ、事務所、量などの消毒作業を行った。これらの試みの一環で、鉱産総公社は、消毒液の自動噴霧機や消毒液の自社開発という、思いがけない副産物も得た。