投資情報


世界経済連結におけるベトナムの新たな姿勢

03/01/2022

2021年、ベトナムは世界経済への幅広い参入を進めてきました。

CPTPP=環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定や、EU欧州連合との自由貿易協定、RCEP地域的な包括的経済連携協定など17件のFTAを締結したほか、他の多くのFTAに関する交渉を行っています。これらのFTAを締結している国と地域は、世界人口の59%を、世界の貿易総額の68%を占めています。これにより、ベトナムは広範な自由貿易ネットワークの中心となっていると言えるでしょう。

現在、ベトナムは、輸出入総額がGDP国内総生産の2倍を超えていることから、経済の貿易開放度が高い国であるとされています。ベトナム商工省のグエン・ホン・ジエン大臣は次のように語りました。

「現在、ベトナムは224のパートナーと貿易関係を、そして、500以上の国際組織と協力関係を持っています。また、これまで、90件以上の二国間貿易協定、約60件の投資保護協定、17件のFTA自由貿易協定を締結しています。ベトナムは多国間経済連携枠組の構築にけん引役を果たしていると言えます。」

特に、FTA=自由貿易協定のメリット活用に関して、ベトナムは多くの重要な成果を収めてきました。これは輸出部門を迅速で持続的に発展させることに寄与していると評されています。ベトナムは世界経済への参入において新しい段階に入っていると言えます。2021年のベトナムの輸出入総額が初めて6600億ドルを突破していることにより、ベトナムは国際貿易において世界上位の20ヵ国の一つとなっています。経済専門家グエン・ミン・フォンは、「ベトナム企業はこれらの成果をさらに活用する必要がある」と強調し、次のように語りました。

 

「我々は新世代のFTAのメリット活用を基礎にして輸出活動を拡大するための多くの機会を持っています。また、ベトナムの輸出品の質的向上は、ベトナム商品の国際市場開拓に役立っています。これからも、CPTPPやRCEP をはじめ新世代のFTAのメリットを最大限に活用してゆく必要があると思っています。」

今後、ベトナムは複数のFTA及び、ベトナムが加盟している経済連携メカニズムに対する公約の効果的な実施を最優先課題にするとしています。また、二国間と多国間の経済連携ネットワークを完備・拡大し、ベトナムをグローバルな経済連携ネットワークの拠点にすることは党と国家の対外政策に合致します。そして、ベトナムは、地域と世界レベルの経済連携枠組みの構築と完備に主体的かつ積極的に参加し、包摂的で持続可能な開発促進を目指す自由でオープンな多国間貿易システムの確保をはじめ共通の問題解決に効果的に貢献する方針です。